小説系
ピエール・ルイスによる詩集『ビリティスの歌』(ピエール・ルイス著、沓掛良彦訳、水声社、2003)をご紹介いたします。 原著"Chansons de Bilitis"は1894年発表。「"ビリティス"なる名の、サッポーと同時代(紀元前6世紀ごろ)の女性詩人による詩集をルイス…
ハンス・クリストファー・ブーフによる小説「牧神の午後」(Nachmittag eines Fauns)をご紹介いたします。 テキストは『独逸怪奇小説集成』(前川道介訳、竹内節編、国書刊行会、2001)によりましたが、収録されている作品はだいぶなんなのかよくわからない作…
ルベン・ダリオによる短編「耳の聞こえぬ森の神サテュロス」をご紹介いたします。 作者ルベン・ダリオはニカラグアの国民的詩人。「ラテンアメリカモダニズム文学の父」と呼ばれもするようです。詩人ですが散文や小説も数多く発表しています。 また意外な国…
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテによる戯曲「サテュロス または 神にされた森の精(Satyros, oder der vergötterte Waldteufel)」をご紹介いたします。 ゲーテは言わずと知れたドイツの大作家です。代表作は『若きウェルテルの悩み』『ファウスト』で…
ウィリアム・フォークナーによる短編小説「ブラック・ミュージック」をご紹介します。 テキストは『フォークナー全集10 医師マーティーノ、他』(瀧川元男 訳、冨山房、1971)によります。小説自体が発表されたのは1920年代半ばだそうです。 フォークナーと…
ウンベルト・エーコによる小説『バウドリーノ』(堤康徳訳、岩波書店、2017)をご紹介いたします。原著"BAUDOLINO"は2000年刊。 作者ウンベルト・エーコはイタリアの小説家、エッセイスト、文芸評論家、哲学者、記号学者とのこと。多い。『薔薇の名前』が有…
ローズマリー・サトクリフによる小説『ほこりまみれの兄弟』(乾侑美子訳、評論社、2000)をご紹介します。 原著"Brother dusty-feet"は1952年の作です。 作者サトクリフは20世紀イギリスの歴史小説の大家。私はアーサー王伝説の再話の人として名前だけ知って…
ウィキペディアに「大衆文化のパーン」というありがたいにも程があるページがあり、ここを参考にネタを探るのもいいなと思いました。 Pan in popular culture - Wikipedia というわけで今回はそこから、スティーブン・キングによる短編小説「芝刈り機の男」…
ケネス・グレーアム『たのしい川べ』(ケネス・グレーアム著、石井桃子訳、岩波書店、2012年)のご紹介です。 1908年刊。こちらの岩波書店のものは1963年に初版が刊行されたようです。私が持っているのは第50刷でした。 原題は”The Wind In The Willows"とい…