かつてiOSとAndroid向けに配信されていた無料ゲーム、Thumbspire社とBalzo社による「Song of Pan」(2015)をご紹介いたします。Thumbspire社が配信担当でBalzo社が開発担当かな?
とりあえずトレーラー
あと開発元Balzoのページ(もうリンク切れで別のページになってる……)
Song of Panはジャンルとしては「アクションパズル」といったものになるでしょうか。牧神パーンを操作して、フィールド上に散り散りになっている羊たちを全員右端の羊小屋に誘導するゲームでございます。
基本的な操作や雰囲気は上のトレーラーで察せられるかと思います。キャラの仕草も背景も音楽も良いですね。
やれることはシンプルですが、ステージが進むごとに障害物が豊かになり楽しくなっていきます。
羊もパーンも焼き尽くしてしまう炎の上をどう進むか?
目を離したら近くにいる羊をあっという間に食べてしまう狼の前をどう通過するか?
羊小屋に入れたら羊小屋を焼き尽くしてしまうハデス羊をどう退けるか?
どれも引っかかってゲームオーバーになるときのエフェクトがシンプルながらなかなか衝撃的で、全員無事に小屋に入れてやるぞ!!という気を奮い立たせてくれます。
パーンが使用できるアイテムもステージが進むごとに増えていきますが、下手に使うと窮地に陥る諸刃の刃も多く、かなり頭を使って進むことになります。しかしがんばれば進める程度のちょうどいい難易度。
ちなみに残機は30分ごとに1回復して最大が5(課金すると増やせたり無限にしたりできた)。
ある程度まで進めばエンディングを見ることはできるのですが、エンディング画面のひつじコーラス隊はクリアステージが多いほど頭数が増えるため、完クリ後のエンディングはなかなか壮観でした。
残念ながらサービス終了しているため現在は遊べませんが、動画サイトで検索するとプレイ動画がちょこちょこ出てきますよ。
おまけ、フレーバーテキスト的にステージの合間に出てくるストーリーの和訳
第一章 試練
若きパーンは神聖なる任務を受けました。ゼウスの羊たちを守ることです。
パーンはうっかりその呼び出しを無視して音楽をやって過ごしていました。
大嵐がそのほっとかれた羊たちを広範囲に吹っ飛ばすまで……
怒ったゼウスはパーンを罰し、パーンの大事な笛をバラバラにしてしまいました。
「おまえは私の羊を戻すだろう、私が指図したように、新たに学ぶことによって。」
(チュートリアル的ステージ)
第二章 決意
突風と強風の神エアロスは妬み屋さんでした。
エアロスが葦の間にやさしく風を吹かせても、パーンの音楽の才能は比類なきもの。
全力を尽くしてもパーンには敵いませんでした。
ある日、なにげなく音楽を奏でるパーンの元にエアロスは突然現れました。
そして大嵐を起こし、ゼウスの羊たちを吹っ飛ばしてしまいました。
(風を吹かせる皮袋が登場)
第三章 理解
お空の神にいじめられ、パーンはかんかんに怒りました。
パーンはエアロスへ、この屈辱的体験を抗議しに行きました。
旅の途中、パーンは戦争で燃え盛り荒廃した村にやってきました。
パーンはその炎に、見逃すことのできない自らの怒りを見ました。
すぐにパーンは、この試練の目的を理解し始めました。
パーンはゼウスからの試練に応えるため、これまでの怠惰な生活を拒絶しなければならないのです。
(火と崩れる床のステージ、火に触れると羊もパーンもたちどころに灰になる)(パーンから羊を遠ざける赤い音符もここから登場)
第四章 責任
危険は夜の闇の中、影の中に横たわっているもの。
氷のように冷たく飢えた瞳が無力な羊を注視していました。
悪しきハデスは日々、カオスが解き放たれることを求めていました。
ごちそうを欲するハデスの狼たちには羊がさぞおいしそうに見えたことでしょう。
山のてっぺんの高みから、ハデスはパーンの運命の道を探りました。
彼の狼たちが隠れ家からじっと非情に見つめている間……
(狼のステージ、パーンや炎が近くにない時に狼のそばに羊を放置すると食べられてしまう)
第五章 信頼
「パーンが賢いかもしれぬとはいえ所詮は子ども」とハデスは邪悪に微笑みました。「つまり簡単に欺くことができる」
ハデスは悪い魔法で擬態する魔物を召喚しました。
悪賢い策略はそんなせっかち屋や賢くないひとを混乱させます。
羊たちの類似点は肌の色が暗めというだけのこと。
もし安全な羊小屋への侵入を許したら、パーンは激しく驚くことでしょう。
(ハデス羊のステージ、ハデス羊をうっかり羊小屋に入れると小屋が炎上しゲームオーバー)
第六章 神性
ついにそれは過ぎ去りました。パーンの探究は完遂されたのです。
ごほうびには新たな笛が与えられ、パーンは再びすてきなメロディーを奏でられます。
ゼウスはパーンが新たな責任感を身につけたことを誇りに思いました。
パーンに神聖さを身につけさせることは可能なことだったのです。
パーンのおはなしが知れ渡るまで、みんなが覚えておくべき物語です。
音楽と羊たちの主人として、永遠に記憶されることでしょう。
(エンディング)
いろいろとめちゃくちゃ不自然な訳になってますね。すみません。私のことは歩くグーグル翻訳と呼んでください。
まあ大意としては、気ままに過ごしていた若くて未熟な神パーンがゼウスから試練を与えられ、エアロスやハデスによる妨害も退けてそれを達成し、成熟した神として一皮剥ける、というところでしょうか。良い話だと思います。